魔法先生ネギま!の感想

パチンコチョイス, 新台レポート

魔法先生ネギま!の感想

展示会直後に大きく書くのは避けてきたんだけど、今回は思うところがあった。販売に影響を与えてはいけないので、ざっくりと。

思い出を汚すな

魔法先生ネギまを見てきました。1話から中盤までは連載リアルタイムで読んでいたこともあり、懐かしさを覚えましたね。と同時に、俺の思い出を汚すな・・・とは思わなかった

原作のポイントを一つあげるとしたら、ネギ君は小学生男子であり、惚れる子達は中学生女子であるという点。エロにならない絶妙な年齢と、マスコット扱いだった子供がヒーローになっていく成長過程を魅力とする。

打ってみて、プロデューサーは女性ではないかと感じた。図柄の始動時、停止時、共に柔らかく、ひたすら優しい。男の子がお姉さんとキスして擬似連、しかもそれが「仮契約」ときたら、なんというか、キュンキュンする///

 

パチンコの映像作品として完成している

図柄・背景は他機種と異なり、塗りの濃い西洋の壁画や油絵を思い起こさせる。いわゆる美麗CGほど高精細ではない。その分、コントラストを強めにして十分なインパクトを与えたのではないか。普通ならば淡い色調にして見辛くなってしまうのがオチだ。

リーチで気になったのは、バトル中のアップと引きの構図。アップで表情の変化を見せつつ、引いた絵では武器や魔法を演出する。その見せ方はアニメとも漫画とも違い、感心した。

スペシャルタイム抽選時は、壁を突破する前に一瞬のタメを作っていた。このタメは非常に重要で、例えば押しても押しても開かない扉があった時、どうするよ。一旦力を緩め、思い切り押し込むでしょ。なのにパチンコ演出では「どりゃああああ!」と押しっぱなしのまま突破する。本来おかしいんだよ。力を入れ直す、タメを用いてこそ人間なんだ

試打では歌リーチで当った。AKB風?と思ったが、クラスメイトの女子学生だし、ラブライブを意識しているのかもしれない。

ホースケリーチはもう、個人的に90点を与えたい。瞬きリーチになった瞬間、こっちまで瞬きして泣きそうだったよ。カイジ3でも思ったけど、アナログが不可能ならデジタルでいいんだ。あの時代の興奮さえあれば。

 

メガコンテンツが会社を腐らせる仕組み

メガコンテンツを持っているメーカーは、自社のヒット作に溺れて墜落する。なぜならそれが「正解」となってしまうから。本来正解のない機械作りにおいて、社内で反論を許さぬ「正解」が形成される。

天下を取った京楽は、画一的なフローと芸能人で失墜。消されたルパンで革命を起こした平和は、その後の機械をルパン的にして稼働しなくなった。

逆に高尾は、メインルート一本かぶりのカイジを作るかたわら、萌エロコンテンツでは多彩なルートで多くのキャラを見せようと試みている。失墜した京楽も、テラフォーマーズとGANTZにおいて、それまでのイズムを捨て去り、再び高稼働メーカーへ名乗りを上げた。

 

サンセイR&Dに足りなかったもの

ネギまが売れるか、稼働するかは分からない。ただ、サンセイR&Dはやっと牙狼以外の道を探り当てたように感じる。ひたすらマッチョで硬質な牙狼に対し、キュートでソフトな路線。しかもエロくない。

人間のクリエイティビティには限界がある。誰が作ってもある程度売れてしまうメガコンテンツへ頼ると、開発力は腐っていく。ゆえにメーカーは、意図的に違う路線を探さねばならない。サンセイR&Dに足りなかったもの。それは「牙狼の対極を作るビジョン」だ。

小学生の身体に過剰な魔法力を持つネギ=スプリングフィールドは、小さなメーカーなのに牙狼という力を持ってしまったサンセイと重なる。ネギ先生が失敗を重ねて魔法以外の「信じられる力」を得たように、サンセイも牙狼以外の「信じられる力」を得たのかもしれない。

 

ちなみに好きなキャラはクーフェイです(・∀・)アルヨ!!