祖母のこと、介護のこと

個人ネタ

昨日、母がたの実家へ行ってきました。

二年前、5000ccもの出血を伴う大腸ガン手術から生還した祖母ですが、ここ1年半で7回もの腸閉塞にかかり、狭心症まで再発し、ついに体重は30キロに。

明日、腸閉塞の手術を受けることとなりました。

母とともに、叔父さんの家へ向かい、今までの手術歴、治療歴について説明をうけました。病院のこと、老人ホームのこと、デイサービスのこと。聞けば聞くほど、日本の介護は破綻してるんだと知った。100兆円の国費は、どこへ消えてるんだ。「圭志、これが現実だぞ」と語る叔父の顔は、見たことのない表情だった。

叔父は社会保険労務士。その道のプロです。祖母に関するあらゆる書類を全てファイリングしており、その緻密さ、分量に驚かされます。最初の日付は2004年。使い込まれボロボロになったファイルは、「お前に親を介護する覚悟はあるのか」と迫ってくるようで、吐きそうだった。

その後、病院へ行き、祖母と面会したんですけど、まあ、分かってはいたんだけど、敬語で挨拶された時は泣きそうだった。長女である母の顔すら覚えてないんだから、初孫とはいえ、私の顔なんて分かるわけない。「大きくなったね」って、話を合わせようとしてくれるのが、またたまらない。

脳死は人の死か? という論争があるよね。わたしは人の死だと思う派なんだけど、認知症はどうかと言われれば間違いなく、間違いなく「生」だよ。でも、友人の顔も、家族の顔も、嬉しかったことも、辛かったことも、全部忘れ、最後は自分さえも忘れた時、人は、何なんだろう。

明日の手術、生存率は30%だそうです。

手をとったら、しっかりした握力なんだよね。こんな力強いのに、30%なんか。「でも、30%ってことは魚群くらい? 昨日のギンパラも一発で当ったし。そう考えるとかなり高くね?」と、無理やり現実逃避してみたり。

成功したとしても、今後も腸閉塞は頻繁するらしく、その都度手術となる。老体はどこまで耐えられるか、という話らしい。

帰りの車内で、母と話しました。祖母のこと、我々のこと。そう遠くない未来の話を、色々と。

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Posted by ボンペイ吉田