ボン感・億単位のカネと年単位の時間をかけたのにクソ台となる、ただ一つの理由
開発に資する評価とは何か
グループミーティングなどでメーカーの求める要素をまとめると、以下の3つへ集約されるように思う。
1.起きた事実の把握
2.事実に対して感じたことの提示
3.起きた心の変化の提示
1はいいのよ、人間の把握能力は完璧じゃないから、間違うこともある。開発者側が抑えておかねばならないのは、間違って把握したとしても2と3は引き起こされるという点。把握の段階で間違えやすい機械では、開発者の意図する2と3を引き出せないのね。
どんな意見でも言ってください(ただし批判は除く)
ところが冷静な開発者でも、自分の担当した機械については感情が優先してしまい、2も3も全て「俺に対する批判」と考えがち。そう考えてしまうのは簡単で、今までずっと、あらゆる方面からの批判に晒されてきたから。数年に渡り作り上げた機械と自分を守りたい。人間である以上、その気持ちは理解できるよ。
しかし、自分を守ろうとするあまり、評価者の資質を問うことで、発生した批判(と感じてしまう意見)の価値を貶め、ゴミ箱へ捨てるケースが出てくる。「そんな演出は発生しねえよ。正確に覚えることもできない奴の意見なんて聞く価値ないわ」で終わり。本来なら間違ってもOKな1にまで無謬性(絶対に間違えないこと)を求めてしまう。
でもそうじゃないよな。なぜ、発生していない演出を発生したと思い込み、打ち手は腹を立ててしまったのかを分析せねばならない。
クソ台を量産する原因
今の機械は昔と比べ、とても多くの演出を搭載してる。カネを使わず見てると、本当に楽しい。開発者は微に入り際に入り調整をかけるから、1さえ正しければ、2と3も想定通りに進む。でもさ、パチンコってカネを使うんだな。冷静に演出を「観賞」できないんだよ。1の時点、最初の把握の時点で間違っちゃうから、意図した興奮や面白さへつながらない。
そう、クソ台がクソ台となるただ一つの理由は、打ち手が、起きた事実を把握できない、あるいは、起きてもいない事実を把握してしまうから。
なぜ打ち手は事実を把握できなかったのか
なぜ打ち手は起きていないことを事実と認識してしまったのか
答えは打ち手によって違うだろうし、分析する人間によっても違うだろう。しかし間違いなく、クソ台の原因は「事実の認識と記憶への定着」にこそあるんだ。
ディスカッション
コメント一覧
最近、私は新台のマクロスF2を打つ為にパチンコに戻ってきてます。
大変良く出来た演出で、前作好きな自分は最初はキョトン?としましたが、打てば新しい魅力を感じています。
ただ、横にいた私の嫁は1万発位出玉を出して、感想はゲーム性が訳わからないという感想でした。
なんか数字が揃ったけど当たってるの?次はどうすれば良いの?の質問の嵐。
私が説明をしてやっと理解をしている状態。
正直、新しいユーザーに混合機や最近の派手な演出の機械はかなり壁が高いと感じました。
しかも、そのお店はパーソナルシステム。
出玉は、下皿に飲まれていくので、自分が出てるのか出てないのか初心者の嫁には不明な状態。
私が1万発出てるよと教えてビックリしていましたw
パーソナルも考えものですよ。
パーソナルは、初心者には訳のわからない設備と化してます。
台間の収納やら、ドリンクホルダーやら、台の情報の出る液晶やら。
そこもヘビーユーザー視点で設備を作ってますね。
多分、初心者で訳分からず1000円打たずに帰った人は沢山いるのでは?
なるほど。玉を出しても出しても、出した気になれないから気持ち良くもなれない。確かに、こんなんで新規ファンなんて増えるはずもないですね。おそらく「1万発の迫力」も分からない・・・。
うちの妹にはエヴァを打たせましたが、「数字が揃ったのは分かったけど、何が何だか分からない」と言います。説明しても、その通り対応してくれるけど、理解できたかは微妙。「なんかハデで凄いね(以上終了)」といったところ。
ただ、メーカーもホールも、真剣に新規ファンを増やそうとしてるところは少ないと思う。取れるかどうか分からない新規ファン寄り、目の前の稼働を取りたい、販売台数を取りたいから。
余裕のあるうちに新規ファンを獲得しなかった、業界全体の敗北です。
各メーカーの開発で埋もれてる、干されまくってる変態を集めて、企画会社でも作ればいいのになと思いますよ。