私の師匠(勝手に)とも言える人

お仕事, 個人ネタ

何度か書きましたけど、私の新台レポートは、「よいパソコン、悪いパソコン」と、徳大寺有恒著「間違いだらけのクルマ選び」から始まっています。

前者からは「同じ基準で全機種を評価する姿勢」を学び、後者からは「批判や圧力を恐れず自分の言葉で批評する姿勢」を学びました。

小学5年、わずか11歳の時、二つの書籍へ出会えたことで私の人生は決まったと言えるでしょう。

 

そんな徳大寺氏の訃報を聞き、涙するわけじゃないんだけど、仕事をする手が、まさに彼を師とする新台レポートを書く手が、止まってしまいました。

 

思い出すなぁ、初めて読んだときの衝撃を。日産好きだった私にとって、トコトン日産車を貶す同著は悔しくてね。初代プリメーラを絶賛したときはガッツポーズでしたよ。

覚えてるのはVWゴルフの記事。記憶頼りだけど、こんなことを書いてありました。

 

 日本の高級車は接待用の車。白いセダンでゴルフバッグを4つ積み込むことを想定している。だからツマラナイ。

それ以外の大衆車はラゲッジスペースを無視し、あたかも貧乏人のクルマはこの程度で良いとでもいう設計をしている。

VWゴルフは大衆車でありながら、ゴルフバッグを4つ積める。ハードトップ車のように後席の居住性を犠牲にしたりしていない。人と物を遠くまで楽しく運ぶという、クルマの基本が完成されているのだ

 

この感覚な! 痺れるだろ!

この感覚こそ、私を「評価者」へ導いてくれたのよ! パチンコの基本ってなんだ、液晶演出の基本ってなんだ、ホール接客の基本ってなんだよと。

 

まあ、ドイツ車を過剰に褒め称え、同じことを日本車がやっても貶すだけということも多かったけど、それすらも「芸風」として浸透していましたね。

 

ご冥福をお祈りします。私もパチンコ機の批評を続けていきたい。一人の評価者として死にたい。ありがとうございました。

 

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Posted by ボンペイ吉田