ボン感・パチンコ業界の一番長い夏・6月

ボン感, 業界ネタ

一般入賞口へ一分間で数十個

ここ数ヶ月、パチンコ業界は警察が放ったこの一言に揺れ動きました。いや、揺れ動き続けています。ホールは既に設置中の機械をどうするか考え、メーカー営業はホールからの問い合わせに答え、メーカー開発は「次のパチンコはどういう形になるのか」「開発中の機械をどうやって販売するか」を悩み続けています。

 

新台レポートの会員さんへは何度も語ってきましたけど、一般入賞口(いわゆる他穴・オマケ・フロック)の問題とは、警察が「一般入賞口を開けろ」ではなく、「一般入賞口へ入れろ」と言ってきた点。

 

 

超ダラダラにしろ

一般入賞口へ入れる量は1,000発で数十個。「数十」という以上、最低でも20個でしょうね。これを実現した場合、スタートは2回から3回。イメージとしてはこんな感じです。

 

旧・千円で16回くらいを3分かけて消化

新・千円で16回くらいを6分かけて消化

 

つまり、消化速度のみ遅くなる。スロットならイメージしやすいと思うんだけど、新基準AT機みたいなもので、小役やリプレイばかりで、千円50Gくらい回せるんだけど、ボーナスがひたすら遠い感じ。パチンコでこれをやると、玉は減らないけどデジタル止まりっぱなし、デモ画面流れっぱなしとなります

 

もちろん、そういう基準に対応した機械は作れるんでしょうけど、今設置中の機械はどうしようもない。短期的には客を飛ばす原因にしかなり得ない(長期的には増えるかもしれないが)。

 

演出時間やスペックを調節した機械が出たとしても、等価無制限じゃ厳しいし、入替費用の負担を追い切れないホールは店を閉めるでしょう。

 

 

そもそもなぜこんな釘にしなければならないのか

そこで多くのホールはとりあえず、少しずつ一般入賞口を開け始めた。推進機構の覆面調査もあるため、「何もしない」という選択は取れません。もしも未だに何もしてないホールがあったら、さすがに危機管理能力、店舗運営能力、経営能力が欠落してると言えるでしょう。

 

警察の求める水準である「10分で数十個」というダラダラ状態は、保通協を適合した水準であり、取扱説明書に記載されている水準。メーカーはそういう機械を売り、ホールはそういう機械を買ったんだから、そういう水準で運営されているはずだと。

 

しかしまあ、ブログだから書いちゃうけど、そうなってないじゃんね。警察もそう判断したから、強い口調で、繰り返し、ホールだけじゃなくメーカーにも、「10分で数十個」と言った。これを守らないなら、ぶっちゃけ摘発すっぞ、と臭わせた。

 

 

ここから先は妄想

警察は何をしたいのかというと、のめり込み対策、依存対策じゃないかな。パチンコ業界そのものを残すためにどうするかを考えたとき、依存の社会問題化は避けたい。ならばどうすればいいよ。「依存しても破綻しない機械、家族が破綻しない機械だけが設置されている状況」にすればいいよね。

 

てか、そもそも保通協を適合した水準ならば、依存になっても破綻しないはず。機械に罪はない。製造から運用に至るまでのどこかで間違いがある。所管する官庁としては見逃せない。

 

今、国会が開かれてます。テレビでは安保一色だけど、実はギャンブル依存に関する勉強会も開かれてるのよ。カジノ法案は来期以降になるだろうけど、その時、パチンコはやり玉に挙がる。その時、警察庁長官や生課長が国会へ呼ばれる。パチンコを潰したい議員から集中砲火を受ける。

 

縦社会の警察が、そんな状況を是とするか?

 

パチンコ業界と自分達の親分を天秤にかけたとき、彼らはどうするか。こんなん、子供だって分かるわ。

 

12月以降、10分で数十個を守れないホールのいくつかは、見せしめとして営業停止になるんじゃないかな。分からないよ、ただの妄想だけど、警察は、本気を出さねばならない状況に追い込まれてると理解しておいた方が賢明です。

 

そしてパチンコ業界は、警察を諦めさせちゃいけない。行政と一緒になってパチンコを潰すような方向へ持っていかせちゃいけない。だからこそ今、1,000発で数十個なんだよ。

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Posted by ボンペイ吉田