ボンペイ吉田さんの未来予想図

業界ネタ

ねえどうして~♪

昨日、「今年は甘デジの年」と言いましたけど、その理由を語ってみたいと思います。一部、会員サイトで書いてきたことと重複しますけど、どうぞお付き合いください。

 

今年は甘デジの年だと思う理由・1

私が甘デジ好きだから

 

 

 

今年は甘デジの年だと思う理由・2

玉単価(過激さ)の問題

講演で何度も言ってきましたけど、1999年に発売された海3Rの玉単価って0.9円くらいだったのよね。2002年の新海物語M27でさえも1.0円くらい。沖縄3で1.4円くらいかな?

2006年に登場した初めての甘海(白海)ハワイは、0.8円~0.9円。金額面で過激さを測ると、今の甘デジはかつてのミドル以上なんだね。ほんと等価無制限はクソですわ。

 

現在のスペックを玉単価で分けてみるよ

1.8~2.0円・MAX(牙狼・北斗・ルパン)
1.6~1.8円・MAX(海物語桜)
1.4~1.6円・ミドル(海物語沖縄)
1.2~1.4円・ライトミドル
1.0~1.2円・甘デジ
0.8~1.0円・
0.6~0.8円・
0.4~0.6円・低玉MAX、低玉ミドル
0.3~0.4円・低玉甘デジ、低玉ライトミドル

かつて最大のボリュームゾーンだった0.8円~1.0円は、すっぽり空白域なんだわ。現金機の主戦場だった0.6円~0.8円も空白域なんだね。そもそも当時、1.2円以上の市場は「ごく一部の」等価店にしか存在しなかったわけですよ。

その「ごく一部」を日本中へ広め、一色に塗りつぶしたんだから、そらファンも減るよね。過激になっただけでなく、かつてのレベルを好んできた人達へ商品を提供できていない。

現在、全国的に脱等価は進んでいるし、過激すぎる甘デジを見直そうという動きもある(逆方向へ進もうとしてるメーカーもあるけど)。黄金の玉単価ゾーンを埋めるのは、等価無制限である以上ミドルでは無理だから、甘デジしかない。

 

 

 

今年は甘デジの年だと思う理由・3

売れるのはMAX

売れるのはMAX。これは間違いない。もしも金牙狼を甘デジで出していたら10万台も売れないわけじゃん? MAX民族こそ最大部族ですから、これからも売れるのはMAXです。

問題はMAXの開発費。「スペックを変えればいいだけだから簡単だろ?」と思う人もいるかもしれませんけど、違うんですね。MAXってのは通常時にハマりやすいから、甘デジやミドルと比べ、演出の総量を増やさなきゃならない

 

MAXに耐えられる演出を作るには金がかかる

量を増やすだけでなく、打ち手の気持ちを揺さぶるために画像の品質も上げなきゃならない(と、少なくとも企画者は思っている)。

パチンコ開発で最もカネのかかる部分は液晶演出作成。最低でも5億? 美麗なら10億? 「作り込んでる」というレベルまで引き上げたら15億?

実際のところは分かりませんけど、機械台高騰の原因は液晶演出と思って間違いありません。もしも機械代を下げさせたいなら、美麗液晶、派手演出の機械を買わなければいいんです。具体的に言えば、牙狼、北斗、慶次、エヴァ、京楽。

 

凄い液晶とショボイ液晶の両極化

これだけ高い開発費を捻出するためには、1000台しか売れない甘デジじゃ無理よ。10億円÷1000台=100万円/台・・・って、100万円の甘デジwww

何万台も売れると見込める機械じゃないと、液晶に金をかけられないんです。金をかけられなければ美麗じゃなくなるし、演出の点数も減らさざるを得ない。

数千台しか見込めない → 液晶に金をかけられない → 美麗さの放棄 → 演出点数削減 → こんな液晶じゃMAXは無理や・・・

というロジックにより、MAXは減っていきます。

中途半端な液晶にMAXを積んで売れた時代もあったけど、今、ホールの機械を見る目はシビアですから。ショボイと思ったら、よほど魅力的なスペックを搭載しないと買いません。少なくとも、ショボイ液晶+MAXスペックは「確実に稼働しない」と知っています。

 

MAXに耐えられぬショボ液晶ならどうすればいいか

直近の機械を見てみましょう

・ジューシーフルーツ
・麻雀姫伝
・怪物くん
・占星少女ななみ
・野菜の王国
・スターウォーズ
・真花月

どうですかね。どれもスペックや機構で一工夫してるでしょ。少なくともMAXじゃない。そもそもこれらの液晶を見て「MAXでも稼働するはず!」と思える人は少ないよね。

開発上、スペックはギリギリ最後まで調整できます。5万台10万台と売れる機械じゃないと判断したら、スペックを変える。もしくは、ななみやクイーンのように液晶を捨てたり、ゴーゴーマリンのように謎の機構を取り付けたりする。

かつては「MAXにしておけ」という発想だったけど、今は「確率分母を小さくし、色々な工夫を盛り込もう」となった。2年前に開発をスタートさせた機械でさえそうなんですから、今からスタートする機械は、そりゃ各社とも工夫満点ですよ。

 

 

 

2016年はパチンコ復活の年

今からスタートした企画は、早ければ2016年の早い段階に登場します。もともと貧弱な演出ですから、そもそもの開発期間も短い。3年4年とはかかりません。

先進的なセンスを持った企画者を要するメーカーなら、もう今年から、我々の目をときめかせてくれるような機械を出してくるはずです。各社の隠し球を知ってるわけじゃないけど、絶対に何か仕込んでるから。企画者にはパチンコ好きも多いし、経営陣もやっと理解し始めた。

 

「派手な液晶」「美麗なだけのCG」を金科玉条の如く追いかけるのは、数万台売れると見込めるコンテンツだけになる。それ以外の機械はMAX以外を中心とするか、なんかちょっと変なことをやる機械となります。

これに加え、「そもそも甘デジでしか狙えない、玉単価0.8~1.0円」を狙ってきますから、畢竟、甘デジ主体となる。ホールの多くも、その流れへ乗っていくでしょう。

今年は基本的にMAXと甘デジ。1パチもそう。2016年はこれに、羽根物やアナログな表示装置の機種、ファフナーや餃子的な変態機種を加えていく流れとなります。
まあ、そんな感じで。
当るよ、これ。

 

 

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Posted by ボンペイ吉田