文章を書くってどういうことなんだろう

note・月額マガジン

たぶん、文章を書くと世界は狭くなる。なぜなら森羅万象ありとあらゆる物の中から「これや!」と感じたものを切り取るから。ただ、切り取り方は無限だし、感じ方も無限、解釈の仕方も無限なもんだから、ひょっとしたら読み手の世界を広げることはあるかもしれない。

漫画村絶頂の時、怒る漫画家に対して高校生の放った一言は強烈だった。「お金のない人は読むなってことですか!!」「10分で読み終えられるのに400円は高すぎます!!」というもの。これを日本人の劣化というのか、元々低レベルだったものをSNSによって可視化されるようになっただけなのか、その辺は分からないけど、ひたすらガッカリし、ひたすら立腹したのを覚えている。

お金のない人は読むなよ。昔は読むために働く人も多かったんだ。10分で読み終えられるから高いと感じるなら百科事典でも読んどけ。その腐った頭も多少は良くなるぞ。

 

私のnoteは基本的に5分から10分で読み終えるようにできている。電車に乗って1駅から2駅で読めるように意識しているから、2,000文字~5,000文字。月に1,000円だから1本あたりの単価は50円。1分10円だね。もしも高いと思うなら、まあ、安いテキストを探してくれというしかない。

ネットには一生かけたって読めないほど無料テキストで溢れています。日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語、フランス語等々、無料の文字を求めるならそれでいいじゃん。著作権切れの名著は電子書籍化されてるしね。青空文庫を全て読むだけで数十年使っちゃうのではないでしょうか。

だからこそ、有料の文字を提供する側は無料の文字に勝たねばならない。でも私は芥川龍之介や太宰治に勝てない。ならばどうするか。世界を狭く濃く描くしかないんだな。だって、パチンコのことなら私は芥川にも太宰にも勝てるもの。二人は羽根モノも液晶デジパチも打ってないからねwww というのは冗談だけど、有料の文字を販売するというのは、結局の所そういうことなんだ。

消費する時間ではなく、中身を売る。

分かっちゃいるけど5分で読み終えてしまう(消費してしまう)文字を3時間も4時間もかけて紡ぐのは、なかなかどうして狂ってるなと思います。