ボン感・新台は回らなくて当り前

ボン感

営業マン吉田、怒られる

関東京楽時代だから、もう20年くらい前か。当時はまだ「新台は開けなきゃ怒られる」という空気を残していました。とある社長に、ペーペーの営業マンである吉田さんは言ったんですね。

 

「車だって家電だって新品は高い。パチンコホールだけが新品を安売りする。これはおかしい。おそらく今後、新台は渋釘、使い古された機械は甘釘になる」

 

 

超怒られた

 

お前は羽根モノ全盛期から打ってるのだろう? 客の気持ちを忘れて営業するんじゃない、この愚か者が・・・って。何というか私は、理屈が通ると感情を忘れる部分を持っていて、亡父からは「お前の冷たさはいつか身を滅ぼすぞ」とも言われました。

 

 

釘は語る「感謝しろよ、客ども」と

時代は流れ、新台からは利益を取り、古い台からも利益を取るようになった。開発者もホールも客に対して、こう考えてるんじゃないかな。

 

開発者・美麗CGや巨大役モノを見られるんだ。感謝して金を使え

ホール・新台を打たせてやるんだ。感謝して金を使え

 

うん。もちろん煽り。そう考えてる人は(おそらく)いない。ただ、結果としてそうなってるのが問題で。各者の思いはどうであれ、新台なのに過剰なほど客へ負担を強いている現実は変わらない。裏にどんな思いを持とうとも、表の釘は渋いんだから。

 

健全な思いを抱えているからといって、渋釘が許されるわけじゃないんだよ。むしろ開き直ってくれた方がスッキリする。俺達は自信があるから値上げするんですと言ってよ。

 

 

昔の新装、今の新装

新台で赤字を打たなくなってどれくらい経つだろうか。その間、ファンは減り続けた。何度もいうけど、昔の新装と今の新装は決定的に異なる。

 

昔の新装は、現金の抽選配布会

今の新装は、新台の有料試打会

 

今の新装に耐えられる人だけ、かろうじて残っているわけです。そんなこともあり、先日は苛立たずに打てました。すごく派手な機械を作ってくれてありがとう。新台を導入してくれてありがとう。感謝の気持ちで打ちました。そして思った。もう二度と行かない。

 

 

今の新装を求める客に、ホールは何を提供しているのか

私は新台に、赤字になるほどの甘釘を求めるタイプです。お金大好き。金くれ、金。機種なんてなんでもいいから金くれ。取り残された旧人種といってもいい。

 

そういう人達を渋釘で退治したわけじゃん。セミプロ扱いして追い出したわけじゃん。ならば、新台の有料試打会でも構わないと言ってくださる天使のようなお客様、あなた方が選別したお客様をもっと大切にしなきゃダメよ。

 

出玉を求めず、同じホールで金を使い続ける人は、何を対価として求めるのか。

 

先日行ったホールは素晴らしい接客や空間作りをしていたけど、それでも「40分1万円」と考えたら、高いな。無料のマッサージチェアを使い、漫画を読み、ネットを使い、ホール内で丸一日過ごしても、まだ高い。

 

ここまで無料サービスに金をかけるくらいなら玉を出した方が楽だ! と悲鳴を上げるくらいまでやらないと、1万円を使う理由にはならないんだよ。現金の抽選配布会を捨て去った以上、ホールは他の全ての産業とコストパフォーマンスで競い合う場になったのだから。1万円の対価として得られる物が足りない。圧倒的に足りないんだ。

 

 

ボン感

Posted by ボンペイ吉田