ポエマー吉田
ふとしたことがきっかけで買ってみた、詩集の同人誌。
なんとなく感化され、自分も詩を書いてみようと思った。
僕の夢
白い雲の上で
空に浮かぶ白い雲
あの上で遊んでみたいな
つぶやいたら女神様があらわれた
あなたの夢を叶えましょう
空の上で遊ばせてあげましょう
僕は空の上にいた
ヒュウ
落ちた
死んだ
享年9歳
私「どう？」
妹「どうって・・・」
私「初めてのポエムなんだけど」
妹「いやこれ、少なくともポエムじゃねえよ」
私「・・・実はこれ、続きがあるんだわ」
黒い雲の上で
お前は死んだとエンマ様は言った
女神に騙されたと僕は言った
これは不実告知だと畳み掛けた
難しい言葉を知ってるねと
エンマ様は不思議がるけど
知ってるに決まってる
ママはそれで逮捕されたから
エンマ様の後ろから
バツの悪そうな女神が出てきた
会社を辞めた日のパパみたいだ
僕は言う
白い雲はもういい
今度は黒い雲でよろしく頼むわ
女神はニコリともしなかった
僕は空の上にいた
黒い雲の上にいた
ピシャッ
雷鳴一閃
死んだ
享年9歳
私「どう？」
妹「・・・とりあえず全国のポエマーに謝った方がいい」
私「マジか」
妹「まどか」
私「マジカ」
妹「なんというか、致命的に詩に向いてないな兄」
私「・・・続きがあるんだけど」
妹「マジか」
続き→【n o t e】
妹「・・・ぬぅ」
私「どう？」
妹「ポエムではない。ショートショート ショート？」
私「あー」
妹「いいんじゃない？ 恥ずかしい物を人に晒せるのは、表現者として正しいよ」
私（恥ずかしい物）
妹「ん？ 」
私「いやいや。で？」
妹「いくつか書いて同人誌にしたら？ パチンコとは無関係な読者や知り合いができて、世界も広がるかもよ。今回のは稚拙だと思うけど嫌いじゃないわ」
私（稚拙）