某メーカーの契約を失った瞬間

新台レポート

一つ減った契約

先日、とあるメーカーさんから、新台レポートの契約を更新しない旨のメールをいただきました。

 

自社機に対しての外部評価を見るということでレポートを購読させていただきましたが、現在のトレンドと比較しての評価というものが、今、当社の目指しているところと異なるということで、更新を見合わせることとなりました。

現市場で8週稼動させればそれは市場的に高稼動かも知れませんが、メーカーとしてはそれではいけないということです。

もっと上の稼動を目指すには、あらゆる可能性を模索し、チャレンジしていかなくてはならないと思っております。

ですから今回の件は、契約打ち切りではなく、『卒業』と捉えて頂けたら幸甚です。パチンコ業界の存続と発展のために、末長いお付き合いをさせて頂きたく思っております。

今後もどうそ宜しくお願い致します

 

不思議と、ショックはありませんでしたね。いや、ここにこう書いている以上、ショックはショックなんだろうけれど、このメールに嘘偽りはないと感じた。

だって、そもそも単年契約ですし、私へのフォローは不要なわけです。メールの一部抜粋についても、OKいただけたので、これで関係断絶、ということはないと思う。分からないけど(´・ω・`)

 

 

トレンドフォロー型チェックリスト

うちのチェックリストは現在、ポジティブとネガティブで構成されています。以前にも書いたかもしれないけど、的中率を引っ張ってるのはネガティブ面です。「○○だからダメ」という項目は、かなり当る。逆に「○○だから良い」というポジティブ項目は、あまり当らない。

これってつまり、ファンは良さよりも悪さに敏感ということだろうね。もっと突っ込んでいえば、「不快感を除去できていない機械は、何をプラスしてもダメ」ということ。

そこで考案したのは「フューチャーライド」という考え方。
フューチャーライド型チェックリスト

未来へ乗っかるということ。トレンドをフォローするチェックリストに加え、「パチンコの未来を広げようとしている機械は積極的に評価しよう」という考え方です。

もちろん、二つをまとめるわけにはいかないから、別枠での評価になるけどね。

初めて考案したのは5年くらい前だったかな。一年を通じてデジパチしか出ない年があったでしょ。高評価の機械と、自分で打ちたい機械の絶望的な乖離に悩まされたんです。どうにかしたいんだけど、的中率は8割を超えるわけで、変更する勇気を持てなかった。

 

不満の解消+多様性の提供

されど、時代は変わった。上述の通り、ポジティブな項目は的中しなくなり、不満の解消こそ稼働へつながる要因となりました。

となると、ポジティブ項目は(とりあえず)不要となるんだわ。検証したところ、ネガティブ項目だけでも的中率はそれほど変わらない。ポジティブチェックを削除することで、紙面に数行の余裕を作れました。

メーカーさんのメールにも背中を押され、多様性を提供する姿勢を別枠で評価してみることにした。

 

 

パチンコの未来を広げる6項目

  • 多様性の提供・ドットやナナセグ、羽根モノや変態機種
  • 創造性の提供・直近にないスペック
  • 独自性の提供・玉の動きや新しい機構(加速装置@大一みたいな)
  • 物語性の提供・打ち手を主人公とした演出
  • 大衆性の提供・1/300より甘いスペック
  • 強気な販売数・世論を動かせる台数(不誠実な販売方法の場合は加点せず)

これで合ってるかなんて分からない。誰も分からない。未来の当り前を今評価しようという、雲を掴むような話なんだから。

でも私は現在の、版権液晶・MAX・デジパチ・紙芝居に、魅力を感じてないんだ。1勝9敗は一生朽廃なんだよ。

誰も分からない未来なら、「私が魅力を感じる形こそ正しい」と言い切ってしまっても構わないわけでさ。だって、誰も正解を知らないんだからね(  ̄ω ̄)♪

 

 

覚悟と執念はあるか

強気な販売台数って部分に反発はありそうだけど、フューチャーライドはぶっちゃけ、メーカーの覚悟と執念を見るわけですよ。

1,000台2,000台では、世界は変わらないじゃん。実際、餃子の王将に追随するメーカーはないでしょ。

でも、あれだけ頑なに拒否していた右打ちや、100回以外の時短。ライトミドルや削れないアタッカーも、北斗やAKBで5万台10万台と稼働させ、初めて広まった。「俺は前から知ってたよw」という一部業界人のドヤ顔と共にね。

 

 

小さいけれど大きな転換

そんなわけで、くのいち彩からフューチャーライドの要素を盛り込んでみました。「覚悟と執念のチェックリスト」とうたったけど、あまりにも仰々しいので、次からは「パチンコの可能性を広げているか」という形で、S~Fランクで評価します。

稼働には直結しませんけど、Bランク以上の機械は強い個性を持っていますので、大手や強豪店と違うシマ構成にしたいホールさんへは、役立つ指標になると思います。

ほんの数行、たった数行の変化ですけど、新台レポートのベクトルを変える大転換です。

 

 

機械は大きく変わる。評価者も変わらねばならない

・・・まあ、今回の件をブログへ書く必要はないんですけどね。

だって、メーカーから契約を打ち切られただなんて、すっげぇネガティブな情報じゃん。「うちも切るか、経費削減で」という流れを起こしかねない。

それでも書いたのは、おそらく、今しかないと思ったんだろう。何度も主張してきたけど、機械は今年、大きく変わります。そして2016年の業界復活への原動力となる。

実際、契約を切られたのにアドレナリン出まくったよ。メールを読み終えた直後、返信するより先に、フューチャーライドを検討したときのファイルを探してたよ。外付けHDDに残ってたよ。助かったよ。

 

そんなわけで。

新台レポートはほんのちょっとだけ、大きく変わります。紙面においては言い切り型の偏見が強まりますけど、ひとつよろしくお願いいたすましゅ(噛んだ

 

 

新台レポート

Posted by ボンペイ吉田