個人事業で独立開業する人へ
先日、独立開業する人から話をいただきました。パチンコ業界について教えてほしい、可能であればアドバイザー契約を結びたいと。
とても魅力的だったのですが、収益化の部分で甘さを感じたので、それをお伝えした上でお断りしました。
家族を養うので精一杯のブロガーがマネタイズを語るなって話ではあるんですけど・・・。
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時間の切り売り
独立すると世界はガラッと変わります。一番大きいのは、時間を売れなくなるということ。
それまでは定時まで働けばお金をもらえたのに、独立すると逆になります。時間をかけるほど貧乏になる。
20万円の仕事を1日で終わらせれば日給20万円ですけど、30日かけたら月給20万円。365日かけたら年収20万円です。
どうしても単位時間あたりの生産量勝負となります。途中で体を壊すと大変ですよ。大腸ポリープとかね、下血とかね('A`)
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能力の切り売り
そして能力を切り売りする形になること。
会社員を10年続けて得られる業務スキル、人間関係は、あなたの想像を超えて凄まじい。強制的に覚えさせられるわけで、独立した後も同じインプット量を確保するのは至難の業です。
特に若い人は、企業勤めの同僚にハッキリと置いていかれるでしょう。
最初は珍しがられたスキルも、早い段階で陳腐化します。同じ切り口からのアウトプットしかできなくなるんです。
アウトプットの枯渇は焦りを生み、余裕を失わせます。私がセミナー講師にチョイチョイ休養期間を設ける理由の一つでもあります。
まあ、懇親会嫌いというのもあるんですけどねw
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継続性の問題
さらに、継続性。上記2つの要素とも重なりますけど、目の前の仕事に忙殺されて、新しい仕事を受けきれなくなる。
より良いものを安く提供しようとする人ほど儲からない。クライアントから褒められたところで値上げは困難を伴います。
結果、コネで最初の仕事を終えたあと、継続受注できずに終わるんですね。
ブログで「メーカーからの調査依頼を終えたら次の仕事を始めたい。でも途切れない。面白く、ありがたく、若干戸惑う」的な記事を何度か書きました。
これは自慢でも嫌味でもなく、レアケースだから。ロクに宣伝もせず2年間も続くとは思いませんでした。
私のブログを見て、なーんだ、メーカーからの受注はいくらでもあるんだ、と思わない方がいいです。頭を下げて売れるのは1回だけ。
多分私の継続受注は、19年に及ぶウェブ日記、10年もの新台レポート発行、メーカーにとって微妙に安い価格設定の賜物です。
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独立に必要なもの
それでも独立したいんじゃという方は、以下の要素を確認しましょう。
・当座の余裕(カネ)
・誰も提供してない独自のアウトプット(商材)
・売り先の確保、または強い知名度(ルート)
・体力と運(自己管理)
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人脈は、とりあえず不要
人脈は後から付いてきます。最初から求めると、それが目的化してしまい、うまく行かない。
というのも、ことさらに人脈を広げようとしても徒労に終わるんですよ。名刺を集めてもモノは売れませんし、相手もあなたの事を覚えていない。
実際、会社員である貴方に近付き受注を得ようとする人は撥ね付けてきたでしょ?
人脈では売れないと考えておきましょう。頭から頼りにすると腹が立ちますし、相手にも失礼ですから。
もちろん人脈の中で貴方の商品を必要としている人がいるならば話は別。新しい可能性が開けるといいですね。
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とりあえず誠実でいておけ
いずれにせよ、人脈を利用しようと嘘をついたり誇張を重ねれば、必ずバレます。そしてあなたの知らないところへ悪評をバラまかれる。
うちの業界は狭いから〜みたいな話を耳にしますが、広い業界なんて存在しません。優秀な人ほど業界内外の情報を収集しますから、必ず耳に届く。そして広まる。
仕事を取れないときは、商材の魅力の薄さ、価格設定とともに、自身の悪い噂を疑いましょう。
まあ、誠実じゃない人でも腕力でのし上がれたりするのが、パチンコ業界の面白味でもあるんですけどね。
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